旅に思って |
| ロンドンのまばらな天気にいざなわれ 忘れた月日を思い出したり 船が曳く白帯のよう波の間に消えていく泡 戻れない道 千年の時を隔てた杉の木は 黙って立って問いを投げかけ 飫肥(おび)の城 名残惜しいと散った花去りいく人の後ろで舞って 四月にも 宮崎の陽は暖かく裸になって海に抱かれて 知る人の優しい言葉に見送られ この旅立ちの後ろ髪引く 岐阜の夏 光のしずく堰き止めて川に流れるため息の数 つかの間に疲れを癒す岩清水 流れのほかに雑音も無く |
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